電子取引をする場合の書類の保存方法とは!?

新型コロナウイルスの影響による勤務環境の変化により、在宅勤務のためのテレワーク等を恒常的に導入している会社がかなり増えております。

それに伴い、領収書や請求書などの書類を、極力紙ベースではなく、メールやクラウドシステムでやり取りするケースも増えているかと思います。

そこで、最近お問い合わせがありました電子取引による書類の保存方法について、解説いたします。

 

 Ⅰ. 電子取引とは

電子取引とは電子帳簿保存法第2条第6号により、取引情報の授受を電磁的方式により行う取引となります。主な取引情報は、契約書・注文書・請求書・領収書・見積書等の書類に通常記載される事項となり、これらの情報を電子にてやり取りする取引となります。

参考のため、電子帳簿保存法第2条第6号では下記の通り定められております。
電子取引とは、取引情報(取引に関して受領し、又は交付する注文書、契約書、送り状、領収書、見積書その他これらに準ずる書類に通常記載される事項をいう。以下同じ。)の授受を電磁的方式により行う取引をいう。

電子取引の具体的なものは、下記となります。

1.電子メールによる領収書や請求書等PDFファイルの受取

2.インターネット上のホームページからダウンロードして受取できる領収書や請求書等

3.クラウドサービスを利用して受取できる領収書や請求書等

4.クラウドサービスを利用して受取できる交通系ICカードやクレジットカードの利用明細

5.EDIシステム利用による特定の取引
→EDIシステムとは、受発注などの各種取引データを通信回線を通じて、企業間でやり取りする電子取引システムとなります。

 

Ⅱ. 税務署への承認申請の有無

電子データによる書類の受取方法は、下記2つの場合が想定できます。なお、下記2.電子データのみで完結する場合には、税務署への承認申請が不要となります。

1.メールで領収書や請求書等を送った後、原本を紙面で送付する場合
→紙面による書類が発生するため、その書類原本を保存する必要がございます。ですので、電子データで保存したい場合は、3か月前までに税務署への承認申請が必要となり、かつ、②相手から受領する領収書や請求書等をスキャナ保存する必要がございます。
※スキャナ保存とは、領収書や請求書等スキャンしたデータについて、改ざんできないようにタイムスタンプを付与し保存することです。

2.電子データのみで完結する場合
→電子データのみで完結する場合には、税務署への承認申請は不要となりますが、一定の要件を満たす必要がございます。ですので、一定の要件を満たすことが難しい場合には、上記1の方法か、又は、今まで通り、紙で保存する必要がございます。

 

Ⅲ. 電子データのみで完結する場合の要件とは

電子データのみで完結する場合の要件とは、下記全ての要件を満たす必要がございます。

1.システム概要を記した書類の備付け
→自社開発プログラムを利用する場合のみ必要となります。

2.見読可能装置の備付け
→モニタやディスプレイやプリンター等目視できるものが必要となります。

3.検索機能の備付け
→取引金額や取引年月日等の主要な項目について、①検索ができ、かつ、②範囲指定の条件設定が可能であり、かつ、③任意の二以上の項目を組み合わせて条件設定が可能なものとなります。
こちらは、いわゆる検索が容易にできる必要がございます。

4.その他次のいずれかの要件を満たす必要があり
(1)タイムスタンプが付与されたデータの受取
(2)受取後、遅滞なくタイムスタンプの付与
(3)訂正や削除ができないシステムを利用しての受取と保存
→訂正や削除を行った場合には、確認ができるシステムも含みます。
(4)正当な理由がない訂正や削除防止に関する事務処理規定の策定、運用、備付け

 

Ⅳ.まとめ

メールで受信した領収書や請求書等のPDFデータを単純にサーバーやクラウドシステム等へ保存する場合には、電子データのみで完結する場合には該当しないため、あくまで上記Ⅲ.の要件を満たす必要がございます。

ですので、社内に専門的な知識を要するメンバーがいる会社などを除きますと外部システムを導入すること以外は、難しいことが多いかと思いますので、外部システムを導入検討する場合には、事前に各種要件を満たしているかシステム会社へ確認することが必要となります。

※投稿日現在における情報・法令等に基づいて作成しております。

 

 

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