車編~会社の税金対策は欠かせないですが、本末転倒にならないように注意が必要です!

「今期は1000万円の利益が出たので、法人税などの税金が350万円、残りは650万円になります」

税理士からこのような説明を受けたとき、あなたはどう思いますか。

 

「そんなにたくさんの税金を払うのは嫌だ。できるかぎり節税したい」

多くの経営者様は、そう答えます。

 

会社に多くのお金を残すために、税金対策は欠かせません。

 

ただし、極端に利益を減らそうとしてはいけません。1円でも納税額を減らしたいという気持ちはよく分かりますが、手元に資金が残らないような方法をとり、経営に悪影響を与えてしまっては、元も子もありません。

 

税金対策を一切行わず、利益が減ったとしても、ゼロになることはありません。

650万円は確かに会社のお金として残るのです。

 

節税の代表的な手法に「生命保険」「車」があります。この2つに共通するのは「お金が外に出ていく節税方法」ですが、今回は車について解説いたします。

 

 

【資金状態を正確に把握し、身の丈に合った車種を選ぶ】

 

事業に必要な車を購入した代金は、経費として計上できます。一度に全額を計上するのではなく、数年かけて減価償却費として計上していきます。

つまり数年にわたって、利益を下げることができるのです。

 

そのため、大きな利益が出たときに、車の買い替えや新規購入を行う経営者様はたくさんいます。しかも会社の規模と合っていない高級車を購入するケースをよく見かけます。高額であればあるほど、利益を減らして、納税額を下げることができるからです。

 

購入した費用は毎年減価償却費として利益を下げる効果がありますが、手持ちの現金が確実に減ります。現金が減っても資産として計上されるので、赤字に気づかず、資金繰りが悪化する可能性が高くなります。

 

利益が出たときに、ボロボロになった社用車を買い換えること自体は、問題はありません。

 

納税額を減らすために高級車を購入するのではなく、会社の資金状態を正確に把握して、身の丈に合った車種を選びましょう。どうしても趣味で高級車が欲しいのであれば、ご自身の役員報酬を引き上げてご自身で購入される方法もございます。

 

なぜなら、最も節税策で効果的なのは「役員報酬」を引き上げることです。

 

なお、高級車すべてが事業用として税務署から認められるとは限りませんし、高額すぎる役員報酬も税務署から認められるとも限りませんので、一度、税理士など専門家へ相談されることをお勧めいたします。

 

※投稿日現在における情報・法令等に基づいて作成しております。

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